「なにが好き?」「やりたいことは?」「なんで?」を恐れる人たちの傾向と対策

新しいひとと知り合うときは、緊張します。
なんといっても初対面。
当たり障りのない話題から入って、探り探りの会話、お互いがどんな人物なのかを知っていくこの時間。
それが、なんだか怖いときがあります。


当たり前の前提を共有できない自分は悪だ


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「ふだんなにしてるんですか?」
「趣味とか、好きなことは?」
「何がやりたいの?」
「へー!なんでですか?」


こんな質問はきっと、新しく生まれる関係性にとって必要なものなのでしょう。
お互いがどんなひとなのかを知らないと、そのあとの会話も続きません。
ただ一方で、この質問を恐れている人もいます。

・自分が普段なにもしていないと思っている人たち
・趣味と言えるものがない人たち
・やりたいことなんてない人たち
・とくに理由がない人たち

こうゆう人たちは大勢います。
質問をした方には、全くそんな意図がないと思いますが、その質問をこころよく受け取らない人たちもいるのです。
そうゆう人たちは、質問に対して次のように感じることがあるといいます。

(やりたいこともないのに、ここにいていいのだろうか)
(理由を答えられない自分は、だめなんだろうか)


会話のなかで共有されているはずの大前提が、共有されていない。
うまく言葉にできず、コミュニケーションが分断される。
そんな悪循環のなかでもがいているひともいます。


「なんで?」「なにが?」は時に暴力的になりうる


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なぜ特定の質問にうまく答えられなかったり、居心地の悪い体験をする人がいるのでしょうか?
それは、普段なにげなく聞く「なんで?」「なにが?」の裏側に、「何かがあるはず」という意図があるからです。

小学生のころに、なにを答えても「なんで?」「なんで?」と繰り返し聞いてくる同級生がクラスに一人はいましたが、それと同じで、「なんで?」の質問は永遠に深堀りできます。
つまり、そもそもそんな単純に答えられる「なんで」は存在しないんですね。
小学生といえば、小さい頃は親や先生から、「将来はなにになりたいの?」とよく聞かれたものでした。

「将来はなにになりたいの?」
 「サッカー選手になりたい!」
「へー、なんで?」
 「かっこいいから!」

聞いている方は、ほんとうにサッカー選手になれるなんて、ほとんど思っていないわけですから、基本的に答えに特に興味はありません。
彼らはその無邪気なやりとりが好きなだけです。
ただ単純でイメージしやすい答えなら、喜んでもらえました。
期待されていたのは、無邪気でわかりやすい答えなのです。

でもそれって実は、大人になった今も同じではないでしょうか。

(わかりやすい明確な答えが求められている気がするけど、実際そんな単純じゃない。)
(じぶんでもぼんやりとわかっているだけ。)
(趣味っぽいものはあるけど、もっと詳しいひとは沢山いるだろうし…。)

こんなモヤモヤを感じながらも、その場を取り繕うように、それっぽい答えを返してしまうのです。

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前提を強要しない質問に変換する


「なにがやりたいの?」
「なんで?」

というような質問の裏側にある「なにかがあるはず」という前提を外してみると、どんな聞き方ができるでしょうか?
質問する側が本当に聞きたい無邪気で素直な答えを引き出すために、たとえばこんな質問に変換してみるのはどうでしょうか?

「なにが起きたらいい?」
「なにかワケがあったの?」


ちょっとだけ、楽な感じがしませんか?

「なにがやりたいの?」も、
「なにがおきたらいい?」も、
その人の願望を聞いているのは同じですが、後者は主語の限定がない分、ひろがりをもたせた質問になっています。
自分の感じている実現可能性にかかわらず、素直に理想のイメージを話すことができそうです。

「なにかワケがあったの?」
という聞き方には、「とくにワケはない」という回答を受け止めるスペースがありますし、瞬間的な理由よりも、そこにいたるまでの筋道まで聞ける余裕を感じがしませんか。

じつはこういった言い回しは、「クリーン・ランゲージ」と呼ばれています。
気になったかたは、検索してみてください。

最後にもう一度注意を繰り返しますが、実際に質問をしているひとには全く悪意はありません。
受け取る側が、もう少し余裕をもっていればいいだけの話です。
ただ、もし質問する側として、相手が質問に困っているように見えたり、相手に配慮する意図があるのなら、こういった聞き方を試してみてもいいかもしれません。

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